かつて、広告は「作品」なのか？論争、がありました。
広告は企業のイメージ向上や
商品の売り上げ増加のための単なるツールであって、
クリエイターの自己実現のための「作品」ではない。
自分がつくった広告をあたかも芸術的な表現であるかのように
「作品」などと呼ぶべきではない。
アンチ「作品」派は、そんな主張を繰り広げていました。
遠い昔のことです。

あれから幾星霜。
広告にデジタル・テクノロジーが導入され、
広告コミュニケーションは科学の精密性に
深く魅せられているようです。

広告は明確な目的を持たなければならない。
そしてその目的を達成するための最短距離を目指す。
デジタル・テクノロジーがその最短距離のための
もっとも有効な手段であるのは確かだと思います。

しかし、一方で広告はコミュニケーションです。
コミュニケーションである以上、
それが高いレベルで成立するためには
文化的なバックグラウンドが要求される。
広告のつくり手には、そこへの深い造詣も必要だと思います。

「詩の官能性」がなくなったら
良質なコミュニケーションは
失われてしまうのではないでしょうか。
人の心を動かすのは結局、
詩的なエモーションであるはずですから。

科学の精密性と詩の官能性。
その両極の間で広告コミュニケーションの
新しい可能性を追うこと。

クリエイティブ・スタジオClimb Every Mountainは、
どんな山でも登ります。